函館に来たのは去年に続き2度目。
前回の函館訪問時は、お店の臨時店休日にあたり2号店のラ・コンチャに伺いました。
そして、念願のレストランバスクで深谷シェフの料理を食べる事ができる日がやってきました!
料理紹介の前に、深谷シェフの経歴をレストランバスクのホームページを参考にして書き出してみました。
レストランバスク オーナーシェフ 深谷宏治
日本におけるスペイン料理の先駆者。
1947年函館市生まれ。1975年に渡欧して、スペインの美食の街サンセバスチャンでルイス・イリサールからスペイン料理を教わったそうです。1981年プティレストランバスクをオープン。1985年レストランバスクをオープン。2004年に日本スペイン料理フォーラムを開催。全国で行われる「バル街」の先駆者。また、2009年から始まった『世界料理学会 in HAKODATE 』の発起人。日本初の本格的なスペイン料理専門書「スペイン料理[料理料理場 料理人]」(柴田書店)を発刊。
故郷函館にお店をオープンした深谷シェフですが、時はまだ1980年代。
本来であれば修業をされたバスク料理のお店を名乗りたかったそうですが、オープンしてからしばらくスペイン料理のお店と名乗っていたそうです。
深谷シェフのような先人達が苦労をされて認知度を高めたおかげで、日本でもスペイン料理やバスク料理、そしてバル街と言う言葉が一般的になった事は偉大な功績だと思います。
そんな偉大な料理人がじかに作る料理を食べられる事は大変幸せだと思いました。
レストラン バスク、今回のメニュー
レストランバスクは基本的にコース料理での提供となっています。
ランチは、リーズナブルなセットの他に深谷シェフが提唱する渡島半島の料理と言うものがあり、折角なので渡島半島の料理をいただきました。
深谷シェフが提唱する渡島半島の料理
ピンチョス6品
バスク料理のピンチョスとは簡単に言うと前菜的な位置づけで、一口で食べることができる料理(たぶんもっと深い意味があるかも)。
写真の左上段から、知内一番にらと道南産豚のトルテリア、噴火湾産甘エビのクリームコロッケ、上磯産ホッキ貝のサルピコン。
左下段は、木村牧場はこだて男爵黒豚のリセット、自家製スペインソーセージ(道南産豚肉100% 塩パプリカのみ)、自家製生ハムと近海わかめの煮物
スペインソーセージは、荒目に引いたお肉に塩気が強めのパンチのありました。
自家製生ハムと近海わかめの煮物は、生ハムを出汁に使ってわかめを煮た料理で、見た目の華やかさはありませんがかなり贅沢な料理です。
自家製生ハム
深谷シェフと言えば、自家製生ハム。
今は輸入され簡単に手に入る生ハムですが、オープンはまだ日本に入ってきていなかったそうです。
そこで自分で生ハムを作り始め、現在もお店で提供されています。
ここレストランバスクでは自家製生ハムの提供は深谷シェフ自らされ、このタイミングでシェフと直接お話しをさせていただきました。
一枚ずつカットした生ハムを焼いた自家製パンの上にのせていただきました。
ちなみに自家製生ハムは、ホールの梁につるされて熟成をかけています。この光景がみられるのもレストランバスクの醍醐味。これは2号店でも同じでした。
厚沢部 木村農園 メイクイーンのクリームスープ
食材がメイクイーンと言う事もあるでしょうが、澄んだ味わいのあるスープで大変おいしいでした。
野菜料理 越冬キャベツの肉づめトマト煮
もうすぐシーズンが終わる越冬キャベツを肉と一緒にトマトで煮た料理。肉のインパクトをガツンと感じましたが、この前にクリームスープがあったからなか?
緩急のつけ方が非常に上手い料理構成だなと感激しました。
津軽海峡産 あんこうのグリエ
噛むと弾力のあるあんこうの身、このあんこうは本当に絶品でした。
下にはリゾットが引いてあり魚のメイン料理としてはかなり力強い印象でした。
お米のデザートとムース、春一番ふきのとうのジェラート
デザートはスペイン伝統のお米のデザート。米をミルクに煮たお粥みたいなものです。
小さい頃に祖父が搾乳したミルクを温めご飯にかけて食べていたのと同じか?
そう言えば祖父はヨーロッパにも酪農の勉強に行っていたのでそこからかなと思いました。
今回初めて食べた深谷シェフのバスク料理。
地産地消の料理構成で、旬な物を最高の調理法でいただくことができ、メニュー構成も素晴らしいと思います。
東京に住んでいるので、遠方のお店でまた行ってみようと思うところは数えるほどしかないですが、レストランバスクは何度でも伺ってみたいお店の一つとなりました。
お店のご案内
Restaurante Vascu レストラン バスク
北海道函館市松陰町1番4号
TEL:0138-56-1570 毎週水曜日
11:30~14:30(14:00LO)
17:00~21:30(21:00LO)